「板書の書き写しが遅い」は目のせい?学習効率を上げるビジョントレーニング
「黒板の文字を書き写すのが遅い」「書き終わらないことが多い」、これは、多くの保護者から相談される悩みの一つです。この問題には、黒板とノートを行き来する「焦点合わせ(焦点切り替え)」の負荷が関係しているのかもしれません。
子どもは、黒板を見て内容を理解した後、ノートに視線を移して記憶した情報を書き出すという作業を繰り返します。この一連の流れには、目の動きと脳の情報処理が大きくかかわります。
ここで重要になるのが、短時間の情報を保持するワーキングメモリと「見る力」の関係です。
焦点切り替えがスムーズにできないと、黒板で見た情報をメモするのに焦点調節が追いつかず、書き写しに時間がかかることがあります。場合によっては、学習障害(LD)と似たような学習の困難さとして判断されることもありますが、実際には、視覚機能の問題が影響しているだけということも考えられるのです。
対策としては、遠方(黒板)と近方(ノート)の視線移動をスムーズにするトレーニングが役立つでしょう。壁の2点を交互に見る練習や、移動する指先を目で追う練習などは、教室や家庭でも簡単に取り入れることができます。
視線の使い方が安定すると、板書のスピードや学習効率の改善にもつながるはずです。